【12月27日 AFP】パキスタンの警察当局は27日、クリスマスイブに有毒な成分を含む密造酒を飲み、同国中部の住民24人が死亡し、少なくとも60人が体調を崩したと発表した。

 事件が発生したのは、首都イスラマバード(Islamabad)の南方338キロに位置するトバ・テ・シンゲ(Toba Tek Singh)という町のキリスト教徒居住区。地元の警察当局者によると、住民らが製造した酒に有毒な成分が含まれていたため、キリスト教徒22人、イスラム教徒2人が死亡したという。

 パキスタンにも合法の醸造所は存在するものの、イスラム教徒に飲酒用のアルコール類を販売することは禁止されており、イスラム教徒以外の人々や外国人にも厳しい制約がある。

 裕福なパキスタン人は密輸された外国産の酒類を法外に高い値段で購入しているが、貧困層はしばしば自家製の酒を当てにしており、そのような酒には不凍剤や燃料にも用いられるメタノールが含まれていることがあるという。(c)AFP