【12月24日 AFP】男子テニスのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は24日、出場停止処分が明けてツアー復帰に備える中、来月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2017)で厳しい視線を浴びることは覚悟していると明かした。

 21歳のキリオスは、今年10月に行われた上海マスターズ(2016 Shanghai Rolex Masters)の試合中にかんしゃくを起こし、当初は8週間の出場停止処分を科されたが、テニスから切り離されることを余儀なくされた経験が、神の恵みだったことが分かったと明かした。

 処分を3週間に短縮するための条件として男子プロテニス協会(ATP)の指示に従い、スポーツの精神分析医の治療を受けながら新シーズンに備えているキリオスは、豪フェアファックス・メディア(Fairfax Media)に対し、「とても長くてタフな年を過ごしたあと、完全に立ち止まることが必要だった」とコメント。さらに、現在は「身体面と精神面のリフレッシュに役立てるために、スケジュールや時間のやり繰りを向上させている」とつけ加えた。

 母国で行われる四大大会(グランドスラム)で注目されることを認識しているキリオスは、メディアからの重圧によって、これまでの治療が台無しにならないように努めている。

「だって、余計なメディアからの興味は一筋縄じゃいかない。それは自分が完全に納得したり、慣れたりしていることじゃないからね。だけど、自分に何ができる?」

「とにかく、自分で対処していくには、これまで過ごしてきたオーストラリアの夏と同様に、前に向かって自分の仕事を続けていくだけだ」

 2016年シーズンにATPツアーで三つのタイトルを獲得し、世界ランクも13位まで上げたキリオスは、大会で勝っていく力があると信じている。

「勝てるかって?どうかな。だけど、そのためにコツコツと努力していくつもりかって?もちろんだ」

 キリオスはまた、激しい嵐が吹き荒れた12か月間だったとはいえ、誇りを持って振り返りたいとしており、「実り多い2016年だったのは確かだ。まだフル参戦2年目のツアーで3勝を記録できたことは、とても大きい」と語った。(c)AFP