【12月13日 AFP】欧米諸国がロシアのサイバー攻撃能力への懸念を強めている中、フランスは12日、同国初のサイバー戦部隊の創設を発表した。

 記者会見で仏軍の新方針を発表したジャンイブ・ルドリアン(Jean-Yves Le Drian)仏国防相によれば、新サイバー部隊は来月始動し、2019年までに2600人の専門家を配置する計画。

 ルドリアン国防相は、ハッキングが戦争に与える衝撃を20世紀初頭に初めて戦争に投入された航空機の影響に例え、「新たな時代、サイバースペース上の新たな戦場の出現は、戦争の技法へのアプローチに根本的な再考を強いるものだ」と述べた。

 また新方針の下では、サイバー攻撃は戦争行為とみなし得るとされ、そうした場合には今回創設されるサイバー戦部隊が適切な対応を取ると述べた。

 仏軍の新サイバー戦部隊は、ドローン(無人機)操縦に使用されるネットワークなど軍の重要ITネットワークの脆弱(ぜいじゃく)性を洗い出す作業の支援や、外国ハッカーの特定も行う。

 フランスが発表した内容は、英国が先月発表した19億ポンド(約2800億円)を費やす新サイバー防衛計画とよく似ている。(c)AFP/Valérie LEROUX