【12月10日 AFP】ロシアの通信大手ロステレコム(Rostelecom)は9日、今月5日に同国の大手金融機関5社がサイバー攻撃を受けたが、これを撃退したと明らかにした。このところ同国では金融機関に対するハッキングが相次いでいる。

 ロステレコムの声明によると、5日の攻撃は分散型サービス妨害(DDoS)攻撃で、長いもので2時間以上続いた。DDoSは標的のウェブサイトに対し処理できる限界量を超えた過剰なトラフィックを発生させ、ウェブサイトへのアクセスを困難にさせたり、ウェブサイトそのものをダウンさせたりする攻撃。

 ロシア連邦保安局(FSB)は先週、ロシアの金融システムに今月5日から大規模なサイバー攻撃を仕掛ける外国の情報機関の計画を摘発したと発表していた。ただし、どの国の情報機関が関与していたかについては明らかにしていない。

 一方、米政府は、米大統領選の期間中に電子メールが盗まれて漏えいした裏には、選挙結果に影響を与えようとしていたロシア政府がいたとして非難していた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米副大統領は、サイバー攻撃を行った疑いがあるロシア政府に対し、米政府は「こちらが選んだタイミングで、最大の影響を及ぼす状況下で」対応すると警告していた。(c)AFP