【12月12日 AFP】フェイスブック(Facebook)に投稿した詩でアルジェリアのアブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)大統領を侮辱したとして逮捕され、有罪判決を受けたことに抗議し、3か月余りハンガーストライキを行っていたジャーナリストが11日、死亡した。ジャーナリストの弁護士が明らかにした。

 死亡したのは英国とアルジェリアの二重国籍を持つフリーランスジャーナリストでブロガーのモハメド・タマルト(Mohamed Tamalt)氏(42)。弁護士がフェイスブックで明らかにしたところによると、3か月超に及ぶハンガーストライキの後、3か月にわたって昏睡(こんすい)状態にあったが、この日病院で死亡した。

 タマルト氏は生活の拠点を置いていた英ロンドン(London)からウェブサイトを運営していたが、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)によると、アルジェリアの首都アルジェ(Algiers)にある両親の自宅近くで6月27日に逮捕され、その日からハンガーストライキに入った。

 タマルト氏はフェイスブックで共有した詩について、ブーテフリカ大統領を「侮辱」し「公権力を誹謗(ひぼう)」した罪に問われ、アルジェの裁判所が7月11日、禁錮2年、罰金20万ディナール(約21万円)の有罪判決を言い渡した。1か月後に開かれた上訴審でも原判決が支持された。

 アルジェリアの矯正当局は声明で、タマルト氏の死因は肺の感染症だったと説明した。同氏は8月末から入院していたが、今月4日に感染が見つかり、病院で治療が施されていたという。(c)AFP