サバンナモンキー、オスを巧みに操るメスの「策略」
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【11月23日 AFP】サバンナモンキー(Vervet monkey、別名ベルベットモンキー)のメスは、グループ間の争いに積極的に参加するオスに対して配慮の姿勢をみせるが、逆に消極的なオスには目もくれない──。23日に発表の研究論文は、メスがこのような態度を示すことでオスたちを巧みに操り、ライバルグループに向かわせるとしている。
研究論文によると、ライバルグループとの争いの後、メスは最も積極的な態度を示したオスの毛づくろいに熱心になるが、その一方で、しり込みしたオスに対しては厳しい態度を取る様子が観察を通じて見受けられたという。
英学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)」に発表された研究論文は、前の争いでメスの注目を集めたオスと、あからさまにのけ者にされたオスの両方が、以降のグループ間での対立において、より積極的な態度を示すようになったと述べている。
スイスと南アフリカの合同研究チームは、メスによる熱心な毛づくろいものけ者にされる行為も、「両方とも、集団間での争いでオスの参加を効果的に促進する社会的インセンティブとして機能するようだ」と指摘した。
同チームは南アフリカの保護区で2年間にわたりサバンナモンキー4集団を観察した。
サバンナモンキーのそれぞれのグループは、オスとメスの双方によって形成される。ライバルグループとの頻繁な争いにはオスもメスも参加するが、実際に相手とやり合うのは毎回限られた頭数だ。
より体が大きく、長い犬歯を持ったオスの存在は、このような争いでは重要な存在となる。グループ間での対立は、子どもを育てるメスの最大の関心事であるテリトリーと食べもの確保をめぐって行われる。
しかし、メスからの配慮というインセンティブのために、なぜオスが高いリスクを負ってまで相手グループとの争いに積極的に参加するのであろうか。科学者によると、それは詰まるところセックスの問題なのだという。
グループ間での争いに消極的で、メスから「罰」を受けることは、そのメスや同じグループ内の他のメスとの間で「オスとしての社会的関係性を損なう恐れがある」と科学者は指摘する。逆に、メスから受ける賞賛は、そのオスが貴重な社会的パートナーであることを他のメスにも示し、オスにとって、交尾の成功につながるのだという。(c)AFP