【11月13日 AFP】13日から始まる男子テニスのシーズン最終戦、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2016)で、世界ランキング5位の錦織圭(Kei Nishikori)は最高の形でシーズンを終わらせるべく、厳しい戦いに臨む。

 ツアー最終戦で自身初の決勝進出を狙う錦織だが、そのためには世界ランキング1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)、そして四大大会(グランドスラム)優勝経験者のマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)という難敵ぞろいのグループを突破しなければならない。

 マレーとは過去9回の対戦で7敗、ワウリンカとは6試合で4敗しており、ともに負け越している。チリッチとの対戦成績では勝ち越しているが、2014年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2014)では優勝を阻まれた。

 2014年大会でグループ突破を果たしている錦織だが、英ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で再び4強入りを果たすには、自分が持つすべてを出さなくてはならないことを理解している。

 錦織は「タフな戦いになると思います。初戦のスタンは素晴らしいシーズンを送ってきました。グループは経験豊富な選手ばかりですし、簡単ではありません。スタンとアンディがいて、マリンも今季は好調です」と語った。

「だけど、僕も充実したシーズンを送れたと思っています。たくさんの試合を戦い、ここまですごく良い感じで来れています。問題はどう締めくくるかです」

「この大会に出るのも当たり前になってきました。今年で3年目で、いつも僕にとっての大きな目標です。ここでのプレーはいつだって気持ちが高ぶります。これを機会に、良い形でシーズンを終えたいと思っています」

 錦織は14日の初戦でワウリンカと対戦する。両者は全米オープンの準決勝で対戦し、そのときはワウリンカが勝利したが、錦織にとってこれは、2014年の全米決勝以来となるグランドスラムのベスト4だった。

 ツアー参戦当初に「未来のチャンピオン」という高評価を得ていた錦織だが、自身2度目のグランドスラム4強入りを果たしたことで、ようやくその評判に見合う実力が伴ってきたのではないかと感じている。