■メディアに対する国民の信頼

 ただケネディ氏は、選挙人獲得数でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏がトランプ氏を上回ることができなかったものの、一般投票の得票数では僅差で上回っており、メディアが有権者を見誤ったと批判するのはフェアではないと話す。そして「トランプ氏が問題のある人物であると強調したことに関しては、メデイアはよくやった」と付け加えた。

 選挙期間中、メディアはトランプ氏の税金逃れや「セクハラ疑惑」を報じ、両者は互いを「うそつき」と呼んで攻撃し合った。同氏はソーシャルメディアや非主流報道メディアなどを通じてこれに反論・説明し、支持者を勢いづけることもあった。

 メディアに対する国民の信頼は、かつてなく失墜している。世論調査会社ギャラップ(Gallup)の今年の調査結果では、メディアは「ニュースを十分に、正確かつ公正に報じる」と考える人はわずか32%だった。

 公共ラジオ局NPRのメディア担当記者、デービッド・フォルケンフリック(David Folkenflik)氏は、トランプ氏は「メディアの露出に依存したのにもかかわらず、ジャーナリズムに対する明らかな敵意」を抱いたまま大統領に就任するだろうとツイッター(Twitter)に書き込んだ。

 ケネディ氏も、トランプ氏とメディアの関係修復は見込めないと話す。「なぜならトランプ氏はトランプ氏のままだからだ。彼が態度を変えるという証拠はどこにもない」 (c)AFP/Rob Lever