【10月29日 AFP】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は28日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」がイラクのモスル(Mosul)周辺地域から数万人の住民を人間の盾として使うために強制的に連行したと述べた。

 モスル周辺地域からはこれまでに数千人が避難しており、ISによるイラク最後の大規模な拠点であるモスル市内で戦闘が始まれば「大規模な住民流出」が発生すると懸念されている。

 OHCHRは信頼できる報告として、ISがこれまでにモスルの周辺から数万人規模の住民をモスル市内に連行し、抵抗した人や元イラク治安部隊員を殺害していると述べた。OHCHRによるとISは26日には232人を銃殺し、前日の25日には24人を殺害したという。

 OHCHRはまた、イラク軍が当面の攻略目標としているモスル南方のハマム・アルアリル(Hamam al-Alil)地域の人口が3倍近くに膨れ上がったと述べた。(c)AFP/Safa Majeed with W.G. Dunlop in Baghdad