【10月28日 AFP】国連(UN)の人権機関は28日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」からの奪還作戦をイラク軍などが実施している同国北部モスル(Mosul)とその周辺で今週、少なくとも232人がISによって殺害されたと発表した。

 人権機関のラビナ・シャムダサニ(Ravina Shamdasani)報道官はスイス・ジュネーブ(Geneva)での記者会見で「今週26日に民間人232人が射殺されたとの報告があった。うち190人は元イラク治安部隊の隊員だ」と話し、ここ数日で殺害された人の数はさらに多いだろうと述べた。

 同報道官によれば、米軍の支援を受けたイラク軍などがモスル奪還作戦を進める中、ISはイラク国内最後の自分たちの拠点であるモスルの周辺の住民らを、「人間の盾」にするためにモスル市内に強制的に移動させている。殺害された人々には、こうしたISの命令に従わなかった民間人や、イラク政府の治安部隊のために働いていたことがある人々が含まれている。(c)AFP