【10月18日 AFP】政権側と親露派の内戦で打撃を受けているウクライナで、過去数週間に密造酒を飲んだために少なくとも58人が死亡している。

 同国の食品・消費規制当局が17日明らかにしたところによると、政府軍と分離独立を掲げる親露派武装勢力が戦っている紛争地帯に接する同国東部ハリコフ(Kharkiv)州では死者58人のうち44人が死亡した。

 当局は3週間前にハリコフ州と、親露派が一部制圧している隣のドネツク(Donetsk)州で23人が死亡したと発表していたが、最新報告では死者が2倍以上に増えた。さらに同国東部の他の州や、西部、南部でも密造酒による死者が報告されている。

 当局はハリコフ州の食品店の店主3人を容疑者として拘束したという。致死性の酒類を製造した罪で有罪となれば5~10年の禁固刑が科される可能性がある。欧州の最貧国の一つで腐敗や汚職がまん延しているウクライナでは、地方部で密造酒が広く普及している。(c)AFP