【10月17日 AFP】中東ヨルダンで、「家族の名誉を守るため」として自分たちの姉妹2人を先週殺害した兄弟2人が起訴された。裁判関係者が16日、明らかにした。

 24歳と22歳の兄弟は、首都アンマン(Amman)から南西に20キロ離れたナウール(Naur)で13日夜、34歳と20歳だった自分たちの姉妹2人を殺害した。

 当局関係者が明かした2人の供述によれば、実家から家出した姉の行方を捜していた兄弟は、姉が妹の家にいるのを発見。また、妹が家族に知らせず、同意も得ずに結婚しているのを知った兄弟は、銃で妹を2回、姉を5回撃ったという。姉に向けた1発は頭部に当たっていた。

 この事件で、兄弟に姉妹の居場所を教えた妹の夫も逮捕された。3人は殺人罪に問われている。ヨルダンでは殺人罪が確定した人は絞首刑に処される可能性があるが、いわゆる「名誉殺人」の場合、特に家族が寛大な措置を強く求める場合には減刑されるのが一般的だ。ヨルダンでは年間15~20件の「名誉殺人」が起きている。(c)AFP