トランプ氏の「わいせつ行為」 被害証言続々、本人は全面否定
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【10月14日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏から不適切な性的接触を受けたと訴える女性が相次いでおり、トランプ陣営に暗雲が立ち込めている。トランプ氏は13日、こうした主張は事実無根であり、メディアによる報道は政治的な動機に基づく誹謗(ひぼう)中傷だと強く反論した。
これまでに、ミスコンテストの優勝者やジャーナリストを含む少なくとも6人の女性が、過去にトランプ氏から同意なしに体を触られたり口にキスをされたりといった接触を受けたと訴えていることが、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)やNBCニュース(NBC News)、娯楽誌ピープル(People)などの報道により明らかになった。
トランプ氏は9日に民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官と臨んだ第2回討論会で、女性に対し性的暴行に及んだことは一度もないと断言しており、女性らの大半はこれに反論するために名乗り出た。
NYタイムズによると、元会社員のジェシカ・リーズ(Jessica Leeds)さん(74)は38歳だった1980年代前半、航空機のファーストクラスでトランプ氏の隣の席となった。離陸から約45分後、トランプ氏がアームレストを上げてリーズさんの胸をまさぐり始め、スカートの中にも手を伸ばしてきたという。
リーズさんは「彼はまるでタコみたいだった。手があちこちに動いていた」と語り、「あれは暴行だった」と振り返っている。
一方、ニューヨーク(New York)のトランプ・タワー(Trump Tower)に入居する不動産会社で受付係をしていたレイチェル・クルックス(Rachel Crooks)さんは、22歳だった2005年のある朝、エレベーターの外で会ったトランプ氏に自己紹介をして握手した。するとトランプ氏はクルックスさんを放そうとせず、「口に直接キスしてきた」という。
クルックスさんはNYタイムズ紙に「とても不適切だった。取るに足らない人だからやっても大丈夫だと思われたことに、とても腹が立った」と語っている。
トランプ氏は同紙の取材に対し、「こうしたことは一切起きていない」と否定。同紙の記者を「へどが出る人間」と呼び非難した。