【10月12日 AFP】女性に関するわいせつな発言を捉えた動画の公開をきっかけに逆風が強まっている米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏に、新たな「爆弾映像」の存在が浮上している。女性を物扱いするなど「はるかにひどい」内容といい、国内で公開を求める圧力が高まっている。

 問題となっているのは、トランプ氏がホスト役を務めた人気リアリティー番組「アプレンティス(The Apprentice)」での発言。トランプ氏は米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が7日に公開した2005年の映像で「スターなら女性はやらせてくれる」などと発言していたが、同番組の映像や台本ではもっとひどい話をしていたとのうわさが広まっている。

 番組関係者はこれまでに、トランプ氏がアドリブの場面で女性を物扱いした証拠があると示唆している。シーズン1と2のプロデューサーはトランプ氏の発言テープとしては「はるかにひどいものがあると請け負う」とツイッター(Twitter)に投稿。別のプロデューサーはトランプ氏が黒人に対する差別表現を指す「Nワード」を使ったとほのめかしている。

 一方、ニュースサイト「ハフィントン・ポスト(Huffington Post)」は入手した台本を基に、番組に出演した有名な女性カントリーミュージック歌手について、トランプ氏が「彼女の肌は最低だ。皮膚科に行った方がいいんじゃないか」とこき下ろし、その容姿を侮辱したと報じている。

 ただ、番組プロデューサーのマーク・バーネット(Mark Burnett)氏は「契約や法律上のさまざまな条件」のため、映像素材などは公開できないとしている。関係者らによると、番組従業員の契約には映像を流出させた場合、罰金500万ドル(約5億2000万円)を科すという条項があるという。

 トランプ氏は従業員らに秘密保護契約への署名を求めることが有名で、1991年に離婚した元妻イバナ(Ivana Trump)さんにも契約を結ばせている。(c)AFP