【10月10日 AFP】米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が9日夜、民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官との第2回テレビ討論会で、女性を蔑視した過去のわいせつ発言を「更衣室の雑談」と弁明したことに対し、米国内のプロスポーツ選手たちから非難の声が上がっている。

 ミズーリ(Missouri)州セントルイス(St. Louis)で行われた討論会でトランプ氏は、女性に関する下品な発言をしている2005年の映像が7日に米メディアで公開されたことについて聞かれるたびに「更衣室」を引き合いに出し、「更衣室の雑談にすぎない」と釈明。映像に登場するのは「今の自分ではない」「私は女性を非常に尊敬している」などと述べた。

 しかし、米プロバスケットボール協会(NBA)、ポートランド・トレイルブレイザーズ(Portland Trail Blazers)のCJ・マッカラム(C.J. McCollum)選手は、ツイッター(Twitter)への書き込みで「あんな発言、どこの更衣室でも聞いたことがない」と一蹴。

 米大リーグ(MLB)、オークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)のショーン・ドゥーリトル(Sean Doolittle)投手も、「スポーツ選手として大人になってからずっと更衣室にいるけど、あんなのは更衣室の雑談じゃないよ」と批判ツイートを投稿した。

 1978~1990年に四大大会(グランドスラム)を18回制覇したテニス界のレジェンド、マルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏は、下品な発言はひとえにトランプ氏の本性の現れだと指摘。「更衣室の雑談? あり得ない。あの発言は正真正銘、トランプ氏そのもの。不愉快。不道徳」とつぶやいた。

 米アメリカンフットボール(NFL)、アトランタ・ファルコンズ(Atlanta Falcons)のジェイコブ・タム(Jacob Tamme)選手は、「『更衣室の雑談』という表現を使わないでくれ。普通じゃない。たとえそういう話が普通に行われていたとしても、間違っている」とソーシャルメディアでトランプ氏に訴えた。(c)AFP