【10月5日 AFP】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は4日、女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)に科されていた2年間の資格停止処分を15か月に短縮すると発表。ロシアのビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相は、今回の裁定を歓迎する意向を示した。

 シャラポワは今年1月に行われた全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2016)のドーピング検査で、禁止薬物の「メルドニウム(Meldonium)」に陽性反応を示し、輝かしいキャリアに傷をつけたが、今回の裁定により、2017年4月から競技復帰が可能になった。

 10年間にわたり心臓の問題やマグネシウム欠乏症のためにメルドニウムを服用していたと弁明しているシャラポワは、同薬が世界反ドーピング機関(WADA)が定める禁止薬物のリストに追加されていたことを確認していなかったと一貫して主張していた。

 シャラポワの処分短縮についてムトコスポーツ相は、露国営タス通信(TASS)に対し、「マリアのことを喜んでいる。だが私は、メルドニウムのような薬の処分は撤回すべきだったと考えている」と語った。

 ロシア・オリンピック委員会(ROC)のアレクサンドル・ジューコフ(Alexander Zhukov)会長は、資格停止処分によってリオデジャネイロ五輪出場を逃したシャラポワが、2020年の東京五輪に出場することを期待しているとコメントしている。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU