【10月1日 AFP】男子テニス、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は30日、プレーすることへの楽しみを再発見したいと語った。

 全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)決勝でスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に敗れて以来、実戦から遠ざかっているジョコビッチは、生まれ故郷であるセルビアの首都ベオグラード(Belgrade)で取材に応じ、世界1位にいることは「もはや自分の最優先事項ではなく、二の次だ」とすると、「ベオグラードにいる時のように、再びプレーすることと、練習することに楽しみを見いだしたい」とコメントした。

 肘の故障により、来週行われる中国オープン(China Open 2016)の欠場を余儀なくされたジョコビッチは、「ナンバーワンの地位や、トーナメントや四大大会(グランドスラム)で勝つことについては考えたくないし、話したくもない」と強調した。

 29歳のジョコビッチはまた、全仏オープンテニス(French Open 2016)を制して以降、「練習をはじめ、大会や公式戦であまり気持ちが乗らないのは、自分の目標を成し遂げてしまったことが理由であることは間違いない」とし、「テニスをするのは、試合の勝利や大会での優勝や記録の樹立だけのためではない。目標を成し遂げるたくさんの機会に恵まれ、今度は自分の目標を再設定する段階にいる」と説明した。

 仏パリ(Paris)で勝利を収め、グランドスラムで唯一欠けていたローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏)のタイトルを手にしたものの、ジョコビッチはその後の重圧に「うまく対処」できておらず、しばらくベオグラードで家族や友人と過ごすことに決めたという。

 肘の故障は順調に回復しており、本来の調子に「近づいている」と明かしたジョコビッチは、「故障のせいで、まだサーブはあまり良くないが、他のショットは最適な水準に達している」と明かし、「この先の戦いが楽しみだ」とつけ加えた。(c)AFP