コロンビア内戦終結へ、和平に湧く左翼ゲリラ野営地
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■和平をサッカーで祝う戦闘員ら
FARCの戦闘員、ダビド・プレシアドさんは仲間と一緒に野営地でサッカーをして、この和平協定調印を祝った。竹で作ったゴールポストがある泥のピッチを汚れながら走り回り、子どものように楽しんだ。
今や30代となったプレシアドさんがFARCに加わったのは19歳の時。理由は銃が好きだったからだ。ゲリラ作戦中にコロンビア軍の銃撃を受け、左腕を失った。そのせいでピッチでの動きがやや遅くなった。
練習をしていないせいもある。この10年、サッカーはまったくやったことがなかった。FARCでは秩序の維持という名目でサッカーが禁じられてきた。最後にやったのは1999~2002年にかけて、失敗に終わったものの今と同じく政府との和平交渉を試みていた時期だ。
プレシアドさんは「サッカーをするのは、我々が達成した勝利を祝う一つの方法だ」と語った。「政府は我々を打ち負かしたわけではなく、我々も相手を打ち負かしてはいない。52年間の戦いは無駄ではなかった。皆、団結して前進しなければならないことを認識している。政治的手段を通じて人民に力を与え、最終的に勝利を達成するためにだ」
■「怪物ではなく人間」
和平協議の承認に向けたFARCの全国会議に先立ち、FARC側はジャーナリストや外からの訪問者らを野営地へ招き入れた。そのために特別の小屋や洗面所を用意し、外部の人々とサッカーも楽しんだ。
パトリシアと名乗る32歳の女性メンバーはこう話した。「我々は世間で言われているような怪物ではないということを示したい。私たちだって人間なのだから」(c)AFP/Alina DIESTE Rodrigo ALMONACID