【9月28日 AFP】26日夜に行われた米大統領選の討論会では、共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が何度も鼻をすする様子がソーシャルメディア上で話題になり、ライバルの民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官の健康問題を批判してきたトランプ氏に対する冗談や皮肉が飛び交っている。

 全米の注目を集めたテレビ討論会の冒頭でトランプ氏が繰り返し鼻をすすると、ソーシャルメディア上では「#Sniffles(鼻すすり)」、「#TrumpSniffles(トランプの鼻すすり)」、「#Trumpsniffing(鼻をすするトランプ)」といったハッシュタグが拡散。コメディアンのスティーブン・コルベア(Stephen Colbert)氏は、「風邪をコカインで治そうとしているみたいだった」とジョークを飛ばした。

 またクリントン氏がトランプ氏の経済政策を批判する際に用いた「トランプトアップ(でっちあげられた)トリクルダウン(したたり落ち)効果」という表現も、すぐにトランプ氏の鼻水に結び付けられた。

 さらに、クリントン氏の健康と体力を繰り返し疑問視してきたトランプ氏自身の健康状態に疑問を投げかける声も浮上。民主党元議員のジョン・ディンゲル(John Dingell)氏は、クリントン氏が今月に肺炎を発症して数日間の静養を余儀なくされたことを念頭に、トランプ氏の鼻をすする様子を「肺炎のようだ」と皮肉るコメントをツイッター(Twitter)に投稿した。

 討論会で自身の「スタミナ」を強調したトランプ氏は、テレビ局FOXニュース(Fox News)の番組「FOX&フレンズ(Fox & Friends)」のインタビューで、風邪もアレルギーもなかったと説明。さらに「鼻はすすっていない」と述べ、マイクの不調だったと主張した。

 一方のクリントン氏はその後、遊説先へ向かう飛行機の中で同行の記者らに対し、「良い夜を過ごせていない人は、マイクに文句を付けるものだ」と語った。(c)AFP