【9月16日 AFP】(更新)中国南部・福建(Fujian)省福州(Fuzhou)で、台風14号(アジア名:ムーランティ、Meranti)の上陸により月を模した巨大な風船が吹き飛ばされ、路上に転がり出る出来事があった。巨大風船は次々と車に覆いかぶさり、バイクに乗った人があわてて逃げる場面も見られた。

 国営メディアの報道によると、「スーパー台風」に発達して同国に上陸した台風14号の影響で、同市では風速約47メートルの猛烈な風が吹いていた。国営テレビが放送した動画には、この巨大風船が交通量の多い市内を転がっていく様子が映っている。

 AFPの取材では、この「月」がどこから来たのか、また最終的にどうなったのかは確認できなかった。

 国営新華社(Xinhua)通信は台風14号について、同国で気象観測の記録が始まった1949年以降の67年間に同省を襲った中でも最も勢力の強い台風だったと伝えている。中国民政省は声明で、この台風のため16日朝までに7人が死亡、9人が行方不明となっているほか、33万人が避難を余儀なくされたと発表した。

 台風14号はこれに先立ち14日、台湾南端の沖合を通過。同地ではここ21年間で観測された中で最も激しい風が吹き荒れ、1人が死亡、38人が負傷した。(c)AFP