【9月16日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)の中心部に、同国唯一の動物園、カブール動物園(Kabul Zoo)がある。

 1992~1995年の内戦以前、この動物園では珍しい動物が数多く飼育されていた。だが、戦闘のさなかに迫撃砲の砲弾数発が動物園を直撃し、動物のほとんどは死んだり逃げ出したりした。残ったのは、子どもたちに棒でたたかれて鼻を負傷したクマ1頭、わずかばかりのサル、猛禽類、1992年に手投げ弾の爆発で視力を失った人気ライオンの「マラヤン(Marjan)」だけだった。

 また、ヒツジやヤギなどのおとなしく、比較的小型の動物たちの多くは食料として盗まれた。さらに、貴重な鳥などの珍しい動物たちは闇市で売買されたり、国外へ密輸されたりした。

 以来カブール動物園はゆっくり、苦しみながらも再建を進め、現在飼育している個体数は約600に上る。その多くはインドや中国などから贈られたものだ。(c)AFP/Emal HAIDARY