【9月9日 AFP】世界最高峰のスーパーラグビー(Super Rugby)に参戦するサンウルブズ(Sunwolves)は9日、元オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)のフィロ・ティアティア(Filo Tiatia)氏が、マーク・ハメット(Mark Hammett)前ヘッドコーチ(HC)の後任として就任する方針であることを国内メディアが報じた。

 サンウルブズの参戦1年目にアシスタントコーチとして指導に携わっていた45歳のティアティア氏は、ジャパンラグビートップリーグのトヨタ自動車ヴェルブリッツ(Toyota Verblitz)で選手およびコーチとしても活躍した。

 関係者はAFPに対し、ティアティア氏の任命は確約されていないものの、9月末までに正式な発表を目指すと語った。

 これまでサンウルブズの次期HC候補には、リオデジャネイロ五輪の7人制ラグビー男子でフィジーを金メダルに導いたベン・ライアン(Ben Ryan)HCの名も挙がっていた。

 サンウルブズでの1年目のシーズンで難しい時間を送ったハメット氏は、退任後にニュージーランドに帰国し、同じくスーパーラグビーに参戦するオタゴ・ハイランダーズ(Otago Highlanders)でアシスタントコーチを務めることになっている。

 サンウルブズは、ハメット氏のHC就任時期を含め、周囲のライバルチームから非常に後れを取り、十分な準備期間を設けられずに迎えた昨シーズンは、1勝1分け13敗の結果に終わった。4月にはチーターズ(Central Cheetahs、南アフリカ)に17-92の大敗を喫するなどし、元日本代表HCのエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)らから批判の声があがっていた。

 サンウルブズのスーパーラグビー参戦は、昨年のW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)で強豪南アフリカを34-32で下す大金星を含む3勝をあげる大躍進のあとに決定。しかしながら、選手やコーチングスタッフらの編成が送れたことでチームの準備不足が露呈し、現在はイングランド代表のHCを務めるジョーンズ元HCからはチームの層の薄さについて「恥ずかしい」と非難されていた。(c)AFP