【9月6日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)欧州予選が5日、各地で行われ、5月に国際サッカー連盟(FIFA)からFIFA加盟が認められたばかりのコソボは、ヴァロン・ベリシャ(Valon Berisha)が歴史的なチーム初得点を記録し、公式戦初めての試合でフィンランドと1-1で引き分けた。

 グループIの試合は前半18分、ホームのフィンランドがパウルス・アラユーリ(Paulus Arajuuri)のゴールで先制したものの、コソボは後半15分、オーストリア1部リーグ王者レッドブル・ザルツブルク(Red Bull Salzburg)に所属するベリシャのPKで同点に追いつき、貴重な勝ち点1を獲得した。

 コソボ代表選手のほとんどが、試合当日に出場を承認されたことを考えれば、今回の引き分けは驚くべき結果だ。試合直前に出場を許可された選手には、元アルバニア代表GKサミル・ウイカニ(Samir Ujkani)、2010年W杯南アフリカ大会(2010 World Cup)にスイス代表で出場したアルベルト・ブニャク(Albert Bunjaku)、今年6月にノルウェー代表としてプレーしたベリシャらが含まれる。

 アウェーの試合となったコソボだが、試合が行われたトゥルクには数千人のコソボ人が在住していることもあり、同国代表チームの歴史的初戦を一目見ようと大勢のサポーターが足を運んだ。W杯予選出場を果たしたコソボは、先月のリオデジャネイロ五輪で、史上初めての五輪参加を果たしている。

 2008年にセルビアからの独立を宣言したコソボは現在、100か国以上から国家として承認を受けているが、2018年のW杯開催国を務めるロシアには認められていない。また、セルビアもコソボの欧州サッカー連盟(UEFA)への加盟が承認された直後に行われたFIFAへの加盟に激しく反対していた。(c)AFP/ Nick REEVES