【9月5日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2016)第12戦の英国GPは4日、MotoGPクラスの決勝が行われ、チーム・スズキ・エクスター(Team SUZUKI ECSTAR)のマーベリック・ビニャーレス(Maverick Vinales、スペイン)がMotoGP初優勝を飾った。

 レースは1周目にアヴィンティア・レーシング(Avintia Racing)のロリス・バズ(Loris Baz、フランス)とモンスター・ヤマハ・テック3(Monster Yamaha Tech3)のポル・エスパルガロ(Pol Espargaro、スペイン)が接触して激しいクラッシュが発生。事故は下位での出来事だったが、破片がコース上に散らばったため赤旗中断となり、19周に短縮して行われた。

 そんな中、2013年のMoto3王者で、現在21歳のビニャーレスが見事なレース運びを披露し、悠々とチェッカーフラッグを受けた。

 スズキが英国GPの最高峰クラスを制するのは、ケビン・シュワンツ(Kevin Schwantz、米国)氏が勝利した1994年以来、20年以上ぶり。全クラスを通じても、クリス・バーミューレン(Chris Vermeulen、オーストラリア)がフランスGPを制した2007年以来、約10年ぶりの勝利となった。

 ビニャーレスは、LCRホンダ(LCR Honda MotoGP)のカル・クラッチロー(Cal Crutchlow、英国)を抑えて優勝を飾った。クラッチローは、1977年のバリー・シーン(Barry Sheene)氏以来、約40年ぶりに英国GPでポールポジションを獲得した英国人選手になっていたが、優勝には届かなかった。

 モビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)の大ベテラン、バレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)が通算217回目の表彰台入りを果たし、レプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)とのポイント差をわずかに縮めたが、両者のポイント差はマルケスが210ポイント、ロッシが160ポイントとまだ50点もの開きがある。(c)AFP