【8月25日 AFP】サッカーアイルランド代表で歴代最多となる通算67得点を記録しているロビー・キーン(Robbie Keane)が24日、代表引退を表明した。オマーンとの親善試合が最後の代表戦になる。

 アイルランドのマーティン・オニール(Martin O'Neill)監督は、オマーン戦との親善試合とセルビアとのW杯ロシア大会(2018 World Cup)欧州予選に向けた28人のメンバーにキーンを招集したが、本人がそれから1時間とたたないうちに、オマーン戦を最後に代表を引退すると発表した。

 しかしながら、キーンは米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(LA Galaxy)での現役続行には意欲をみせている。

 現在36歳のキーンは、リバプール(Liverpool FC)やトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)など、イングランド・プレミアリーグのクラブを中心に所属してきた。代表戦の計145キャップ、67得点はどちらも同国史上最多となっている。

 キーンは声明で「私はこれまで、アイルランド代表としてプレーすることで成長してきた。ミック・マッカーシー(Mick McCarthy)元監督とアイルランドサッカー協会(FAI)のもと、17歳で代表デビューを果たしたときから、現在の自分の姿を思うと、代表チームでプレーすることが私の人生にとてつもない影響を与えてきたことに気づく」と語っている。

「代表でともに過ごしてきたチームメート、裏方のスタッフ、監督、FAI、そしてファンは、もう一つの家族となった。チームと再会するのがいつも楽しみだった。世界のどこで生活していても、代表がもう一つの我が家のようだった」

「アイルランド代表での日々には、夢のような思い出がたくさんある。そして代表を通じて、ピッチの内外を問わず、数多くの友人に出会うこともできた」

 オニール監督は、キーンの代表への献身に賛辞を贈り、チームにとって大きな損失だと嘆いた。

「アイルランド代表での出場数とゴール数がすべてを物語っている。ロビーは間違いなくアイルランド史上最高の選手の一人だ。彼のゴール記録が破られることは、今後しばらく、もしかしたら永久にないかもしれない。チームがこの損失を乗り越えるには、しばらく時間がかかる」

 ホームのダブリン(Dublin)で行われるオマーン戦は、感傷的な試合になるだろう。仮にその試合でゴールを決めれば、キーンは西ドイツの伝説的な点取り屋、ゲルト・ミュラー(Gerd Mueller)氏の代表通算得点68得点に並ぶことになる。

 キーンは「この日が永遠に来なければいいとずっと思っていたし、アイルランドのユニホームをまとい、ピッチに足を踏み出す日々が恋しくなるだろう」と語った。

「だけどオマーン戦でプレーすること、そしてユニホームを着て、ホームの観客の前で最後の国歌を歌うのが楽しみだ。感情を抑えきれない夜になるだろうが、最後まで一瞬一瞬を余さず味わい尽くそうと思っている」

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