【8月18日 AFP】リオデジャネイロ五輪に出場したオーストラリアの競泳2選手が、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の夜の街へ繰り出した結果、閉会式参加を禁止される処分を受けた。

 規則違反を言い渡されたのは、競泳男子のジョシュ・パーマー(Josh Palmer)と女子のエマ・マキーオン(Emma McKeon)。25歳のパーマーは、チームメートと別れてコパカバーナ(Copacabana)で一人で飲んでいたところ、強盗に襲われ、現金自動預払機(ATM)から現金を引き出すよう強要されて1000豪ドル(約7万7000円)を奪われたという。

 豪水泳連盟(Swimming Australia)は声明で、パーマーはチームメートと別れて「安全を顧みずに一人で飲み続け、オーストラリア五輪委員会(AOC)の安全規定を犯し、自らの身を危険にさらした」とだけ発表した。

 一方、こちらもチームメートと別れて単独行動を取っていたマキーオンは、選手村に一人で戻ろうとするよりはと、チームが定めた門限を破ることを覚悟のうえで、水泳仲間のそばにとどまった。しかし彼女は、自身の居場所を代表スタッフに伝えることを怠っていた。

 22歳のマキーオンは、豪チームの一員として臨んだ女子4×100メートルリレーで金メダルを獲得。さらに4×200メートルリレーと4×100メートルメドレーリレーで銀メダルを獲得し、個人でも200メートル自由形で銅メダルと、リオでは4つのメダルを手に入れていた。

 豪代表の選手団長を務めるキティ・チラー(Kitty Chiller)氏は、「もっと悪い事態になっていた可能性もあります」と話し、閉幕までの残り期間は2人に対する門限を早め、さらに21日の閉会式参加を認めないという罰を与える考えを明かした。

「選手には、そういう立場に自分を置いてほしくありません。コパカバーナやイパネマ(Ipanema)がどういうところかはみんな知っているはず。選手のご両親に電話をかけて、息子さんや娘さんが強盗に遭ったとか、襲われたとか、もっとひどい目に遭ったとか伝えなくてはならないのは、私はごめんです」

 オーストラリアは選手団全体に対して、犯罪が頻発するリオの街では慎重な行動を心がけるよう、口酸っぱく言い聞かせていて、移動するときは必ず複数人で行動し、日没後は車を使い、コパカバーナビーチやイパネマビーチでの夜遊びは避けるよう求めていた。(c)AFP