【8月15日 AFP】米ウィスコンシン(Wisconsin)州ミルウォーキー(Milwaukee)で13日、警官が逃走中の容疑者を射殺したことから抗議デモが起き、一部が暴徒化して翌14日にかけて投石や放火などが相次いだ。暴動は14日午後までにひとまず沈静化したが、トム・バレット(Tom Barrett)市長はいまだ「非常に不安定な状況だ」と述べ、治安維持のため州兵が動員されたことを明らかにした。

 発端となったのは13日、警官2人が不審な車両を止めたところ、乗っていた2人が逃走したため1人を射殺した事件。同日夜には少なくとも200人が街頭デモに参加し、警察が解散させようと試みる中、警察車両が襲撃されたりガソリンスタンドなど6店舗が放火されたりした。この暴動で17人が逮捕された。

 バレット市長は14日、射殺されたシルビル・スミス(Sylville Smith)容疑者(23)が当時、拳銃を手にしていたのは「間違いない」と強調した。

 地元警察によると、警官は銃を捨てるよう警告したがスミス容疑者は従わなかったという。事件は25秒間ほどの出来事だったという。また、容疑者を撃った警官は黒人で、身の危険を感じて市外の親類の家に身を寄せているという。(c)AFP/Olivia HAMPTON