【8月15日 AFP】リオデジャネイロ五輪は14日、陸上男子100メートル決勝が行われ、ジャマイカのウサイン・ボルト(Usain Bolt)が9秒81で金メダルを獲得し、前人未到となる同種目での五輪3連覇を達成した。

 陸上界の伝説である29歳のボルトは、自身最後となる五輪で米国のジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin)との優勝争いを制し、これで史上最高のスポーツ選手の一人に数えられるのは確実となった。

 圧巻の勝利を収めたボルトはそのままの勢いでしばらく走り続けると、観客の称賛の声を浴びながら会場を回り、ウイニングランをしながらファンとの記念撮影にも応じた。そして、スタジアムの音響がレゲエ音楽を大音量で流すなか、おなじみの「ライトニングボルト」のポーズを披露して会場を沸かせた。

 陸上短距離の個人種目で五輪3連覇を果たしたのは、近代五輪120年の歴史で、男女を通じてボルトただ一人。この後の200メートルと4×100メートルリレーでタイトルを取れば、3種目で3連覇という信じられない偉業を達成することになる。

 一方、キャリアで2度の薬物違反を犯し、選手紹介では会場からブーイングを浴びたガトリンは、力強いスタートを切って50メートルまではリードを奪っていた。その後、伸び悩むガトリンを尻目にボルトは中盤で徐々に差を詰めると、最後は1メートルほどの差をつけて勝利を飾った。

 銅メダルはカナダのアンドレ・ドグラス(Andre de Grasse)が獲得した。タイムはガトリンが9秒89、ドグラスが9秒91だった。(c)AFP