米テキサス州で初のジカ関連死、出生間もない新生児
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【8月10日 AFP】蚊媒介性のジカウイルスを原因とする先天性脳障害を抱えた新生児が、米南部テキサス(Texas)州で死亡した。当局が9日、発表した。テキサス州で初のジカウイルス関連死だという。
テキサス州保健局によると、母親は南米を旅行中にジカウイルスに感染し、同州ヒューストン(Houston)近郊のハリス(Harris)郡でこの新生児を出産したという。
「この新生児は出産後間もなく亡くなった。テキサス州で報告された初のジカ関連死だ」と声明は述べている。「最新の検査結果により新生児の疾患とジカウイルスとの関連が確認された。今回の母親と新生児は海外渡航に関連する患者に分類され、テキサス州にさらなる関連リスクは存在しない」
米本土でのジカウイルスによる初の死者は、今年6月に米ユタ(Utah)州で死去した高齢男性だった。
米疾病対策センター(CDC)は患者のプライバシー保護のため、ジカ熱患者に関しては限られた情報しか公開していない。
CDCの広報担当者はAFPの取材に電子メールで応じ、テキサス州の一件に関しては承知していると述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
CDCによると、米国ではジカウイルス関連の先天性障害のある幼児がこれまでに15人生まれ、ジカ感染に関連する妊娠損失が6件発生しているという。
ジカウイルス感染は無症状の場合が多いが、妊娠した女性が感染すると出生異常の小頭症につながる恐れがあるため特に危険とされている。小頭症は、頭部が異常に小さく、脳が変形した子どもが生まれる疾患。
テキサス州ではこれまでに小頭症の乳児2人を含む97人のジカ熱患者が報告されている。これらの患者はすべて「米国外のジカ感染が活発な地域への渡航に関連している」と声明は指摘している。(c)AFP