【8月1日 AFP】リオデジャネイロ五輪に出場するオーストラリア選手団のキティ・チラー(Kitty Chiller)団長は31日、選手村で起きたぼや騒ぎの際に選手団の備品が盗まれていたことを明かした。これを受けて、選手村では警備が強化されている。

 チラー団長は、29日のぼや騒ぎで建物の外へ避難した際にノートパソコンや代表チームのシャツなどが盗難に遭ったと明かした。

「5階の自転車チームのノートパソコンが一つ盗まれました。本部のIT備品も物色されましたが、何もなくなってはいません」

 チラー団長はまた、避難の際に3人の消防団員が代表チームのシャツを持ち去ったようだったと明かした。

「私が到着したのは避難の途中で、3人の消防団員が、実際誰だったか分かりませんが、チームのシャツを持って歩いていたんです。避難を助けてくれて、誰かがシャツを手渡したのかもしれないと思いましたが、そうではないようです。どれほどのシャツが持ち出されたかは把握していません。もちろん、懸案事項ですね」

 ぼや騒ぎの後、リオ五輪大会組織委員会は選手村の警備を全面的に強化したとチラー団長は明かした。

「当初の選手村には、工事を間に合わせようとする建設作業員らが多くいましたが、当時より警備はさらに強固になっています。組織委員会が手配した民間警備員が導入されていて、どの建物にも入り口の左右に警備員が立っています」

 五輪開幕を前に、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の犯罪発生率は大きな懸念の一つとなっている。中国選手団は29日、関係者が窃盗の被害に遭ったことを明かしている。

 チラー団長は、1万人以上の選手や関係者が滞在する巨大な選手村で、「窃盗は防げない」との考えを示している。(c)AFP