【7月31日 AFP】気温45度を超えるサウジアラビアの首都リヤド(Riyadh)でスキージャケットを着用しなければならないなんて前代未聞だ。だが、同市で今月オープンしたばかりの「スノーシティー(Snow City)」では必須アイテムだ。

 頭から爪先までを覆う伝統的な衣装アバヤを身にまとうことを義務付けられているサウジアラビアの女性たちが、ここでは保温性のあるコートに暖かいブーツ姿でそりに乗り、スロープを滑り降りていた。

 厳しい隔離規則を設け、レストランでも家族用と独身男性用の席が分かれている超保守的なサウジアラビアでは、女性が男性と同じ場にいるのも異例のことだ。

 アミューズメントパークは子供向けの小規模なものがあるだけで、映画館や劇場は禁止されているサウジアラビアで、こうした複合施設は珍しい。

 敷地面積5000平方メートル以上のスノーシティーには本物のゲレンデこそないが、砂漠と灼熱(しゃくねつ)の暑さが特徴的なこの国では、屋内のささやかなスロープでも冷たい雪の楽しみを味わうには十分だ。

 世界で唯一、女性が車を運転することが法律で禁止されているサウジアラビアでは、女性はさまざまな厳しい制約を受けているが、意外にも現在の来場者の大多数は女性たちだ。(c)AFP/Abdul Hadi Habtor