【7月22日 AFP】五輪2大会で陸上女子棒高跳びの金メダルを獲得しているロシアのエレーナ・イシンバエワ(Yelena Isinbayeva)が21日、母国のリオデジャネイロ五輪出場の全面禁止が決まった場合、これ以上練習を続けることはないと語った。

 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は21日、国際陸上競技連盟(IAAF)による出場禁止を不服とするロシア側の申し立てを却下する裁定を下した。イシンバエワは以前、リオ五輪で優勝してキャリアに幕を下ろしたいと話していた。

 イシンバエワがロシアのSNSサイト「VK」に投稿した動画を、ロシア通信(RIA)が引用して伝えている。

「国際オリンピック委員会(IOC)がロシア選手の出場を拒絶した場合、これ以上トレーニングを続ける理由はどこにも見当たりません。まだまだやれそうに見えるし、次の五輪を目指せるとよく言われます。ですが私はもう34歳ですから、家族の方を選びます」

「CASの裁定は本当に残念でしたし、五輪で勝利して、頂点に立ったままキャリアを終えるという目標に向けた最後の願い、望みは断たれました。IOCが今後、ロシア陸上選手のリオ五輪出場を認めることがないのはもうわかっています」

 イシンバエワは、法廷闘争に持ち込むことも考えているという。

「個人でCASの裁定に異議を申し立てるという手はあります。裁定が支持されるなら、人権の国際法廷に持ち込んで、(ドーピングに)関わっていないとそこで証明するんです」

「ただ、それはあくまで原則の話です。実現するには時間がありませんし、リオ五輪出場につながる道はもうどこにもありません」

(c)AFP