【7月15日 AFP】元プロボクサーでフィリピンの英雄マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)氏が13日夜、ボクシングに対する情熱は衰えておらず、引退を撤回する可能性を示唆した。しかし、年内復帰の予定はないと明かした。

 フィリピンの上院議員に選出された37歳のパッキャオ氏はAFPに対し、政治家としてのキャリアが最優先事項としつつも、ボクシングへの愛は消え去っていないとコメントしている。

「一つのスポーツに身をささげ、まだ情熱が残っているのであれば、その競技から離れるとは口にできないはずだ」

「私の情熱は常にボクシングに注がれているし、(ボクサーとして)成長してきた。神は私がボクシングの歴史に名を刻むよう導いてくれた」

 またパッキャオ氏は、「私はまだ強くて若い」と話しており、肉体的にはリングに戻ることができる状態だという。

 パッキャオ氏のプロモーターであるボブ・アラム(Bob Arum)氏は12日、パッキャオ氏が10月29日か11月5日に米ラスベガス(Las Vegas)でメインイベントを戦う計画を立てていると明かしていた。

 これについて現役復帰の可能性は否定しなかったパッキャオ氏だが、今年中に試合を行う計画はなく、アラム氏と話し合ったこともないとしている。

 4月にティモシー・ブラッドリー(Timothy Bradley、米国)に判定で勝利して現役を引退したパッキャオ氏は、政治家としての活動に集中するためグローブを置くと話していた。パッキャオ氏は下院議員を2期経て、5月に上院議員に選ばれており、最終的には大統領になることが目標だと以前口にしている。

 しかし上院議員になってわずか2週間、パッキャオ氏はリングで「戦う上院議員」のタイトルを獲得することに意欲を示している。

「上院議員が現役でリングで戦うのは史上初だ。レガシーだよ」

(c)AFP