【7月9日 AFP】現在開催されているツール・ド・フランス(2016 Tour de France)では8日、隠しモーターの使用摘発を目的としたサーモグラフィーカメラによる検査が、初めて抜き打ちで実施された。

 これまでのツールでは毎ステージで複数の検査が行われてきたが、事前の通告なく実施されたのは今回が初めてとなる。

 ティエリー・ブライヤール(Thierry Braillard)仏スポーツ担当相はAFPに対し、「検査の結果は、すべて陰性だった」と明かすと、「検査は今後も実施される。場所と時期は知らされない」とコメントした。

 サーモグラフィーカメラは、ライダーたちが今大会で最初に臨む1級山岳のコル・ダスパン(Col d'Aspin)の上りで使用されたという。

 大会前にはブライヤール氏と国際自転車競技連合(UCI)が、技術不正もしくは技術ドーピングと呼ばれる行為を根絶するために画像検査が実施されることになると発表していた。

 今大会ではモーターの存在は検知されておらず、過去に使用が発覚したのは、シクロクロス(Cyclo-cross)で期待の若手選手だったフェムケ・ファン・デン・ドリエッシュ(Femke van den Driessche、ベルギー)だけとなっており、同選手には6年間の出場停止処分が下されている。(c)AFP