【7月8日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)は7日、女子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は通算9度目の決勝進出を果たし、第4シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)と対戦することが決まった。

 大会通算7度目、オープン化以降では史上最多に並ぶ四大大会(グランドスラム)通算22度目の優勝を目指すセレーナは、6-2、6-0でエレナ・ベスニナ(Elena Vesnina、ロシア)に快勝。オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)での準決勝では史上最速となる、48分34秒で試合を制した。

 しかし、姉のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)とのウィンブルドン決勝で通算5度目、グランドスラム決勝で通算9度目となる対戦というセレーナの願いは叶わなかった。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)覇者のケルバーは6-4、6-4で勝利し、第8シードのヴィーナスのここ22年間で最年長の決勝進出者になるという夢を砕いている。

 自身32回目となったグランドスラム準決勝に臨んだセレーナは、英キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)がロイヤルボックスから見守ったセンターコートでの一戦で、初の4強入りを果たしたベスニナを圧倒した。

 セレーナは11本のエース、28本のウイナーを決めつつアンフォーストエラーを7本に抑えると、五つのブレークを奪い、自身通算28度目のグランドスラム決勝に駒を進めている。ベスニナはレシーブゲームで第1セットは3ポイントしか奪うことができず、第2セットに至っては1ポイントも手にすることができなかった。

 ケルバーは、こちらもセンターコートで行われた試合を約1時間11分で制し、自身初のウィンブルドン決勝に進出した。

 28歳のケルバーは、今年の全豪決勝でセレーナを破り、初のグランドスラムタイトルを手にしている。再び番狂わせを演じることができれば、ケルバーは1996年大会を制したシュティフィ・グラフ(Steffi Graf)氏以来となる、ドイツ人女王となる。また、同一大会でウィリアムス姉妹に勝利するとなれば、2009年のキム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)氏以来の快挙となる。

 今大会は6試合を終えて1セットも落としていないケルバーは、2016年に入り最多の34勝を挙げており、来週発表される世界ランキングでキャリアハイの2位に浮上することが決まっている。

 一方、16年前にセレーナを破っての決勝進出を含め、8度進出したウィンブルドン準決勝をすべて勝利していたヴィーナス。1994年のマルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova、チェコ)氏以降では最年長で4強入りを果たしたものの、7年ぶりの準決勝では時計の針をもう一度巻き戻すことはできなかった。(c)AFP/Dave JAMES