【7月3日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は2日、約30年チームを支えてきたクラブのレジェンドで、昨季までコーチを務めていたライアン・ギグス(Ryan Giggs)氏が退団すると発表した。ギグス氏の退団は、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)新監督の就任が影響したものとみられている。

 ウェールズ出身で42歳のギグス氏は、現役時代にアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)氏が築いたユナイテッド黄金期の中心選手として通算963試合に出場し、デビッド・モイーズ(David Moyes)元監督とルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)前監督の下ではアシスタントコーチを務めるなど、着実に指導者へのキャリアを積んでいた。

 リーグ優勝通算13回、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇2回の実績を誇るギグス氏は、クラブを通じて声明を発表し、「簡単な決断ではなかった。たくさんの特別な思い出と、今後の大きな糧になるであろう生涯の経験とともにここを去る」とコメント。「良いタイミングだと感じている。すぐに監督業をする予定はない。これが望んだ場所なんだ」として、退団は新たな挑戦への転機と考えている。

「選手として、アシスタントコーチとして29シーズンにわたりマンチェスター・ユナイテッドで過ごしてきて分かったことは、勝利こそがこのクラブのDNAだということだ」

「若手にチャンスを与え、攻撃的でエキサイティングなサッカーをする。多くの期待が寄せられているのは健全なことだし、勝利が望まれるのは当然で、ユナイテッドもそれを期待し、ふさわしい結果を手にしてきた」

「だからこそ、14歳から自分の人生そのものだったクラブを離れるのは大きな決断だった」

 チャンピオンズリーグ出場権を逃したファン・ハール前監督の後任を務めるモウリーニョ氏は、アシスタントコーチに気心の知れたルイ・ファリア(Rui Faria)氏を招へいしており、報道によると、指揮官はギグス氏にこれまでと異なる役割を担うようオファーしたとされているが、ギグス氏はこれを断ったという。

 ギグス氏はモウリーニョ氏についても言及しており、「世界で最も偉大なクラブの指揮官に就任するジョゼ・モウリーニョ氏を祝福したい」とコメントし、同氏との間に不和はなかったとしている。「極めて高いレベルの勝者であることを証明している監督はほんの一握りであり、ジョゼがその一人であることに疑問の余地はない。ファンが彼を歓迎するのは想像がつく」

 ユナイテッドのエド・ウッドワード(Ed Woodward)最高経営責任者(CEO)は、クラブに忠義を尽くしたギグス氏を「マンチェスター・ユナイテッドの歴史におけるライアンの場所は保証されている」とたたえている。

「1987年から彼はクラブの顔だった。現役時代は最初はウインガーとして、晩年はインテリジェンスとゲームを支配する能力を備えた選手としてファンを喜ばせ続けた」

「これらのすべての経験を生かし、将来は偉大な指導者になるはずだ」

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