【7月1日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)南部にあるユダヤ人入植地で6月30日、パレスチナ人の若い男が民家に押し入り、就寝中の米国籍を持つユダヤ人少女(13)を刺殺する事件があった。男は駆け付けた警備員に射殺された。

 イスラエル軍によると、事件が起きたのはヘブロン(Hebron)郊外のユダヤ人入植地キリヤットアルバ(Kiryat Arba)。男は自室のベッドで寝ていた少女を刺し、駆け付けた警備員1人を負傷させた後、射殺されたという。

 少女は危篤状態でエルサレムの病院に搬送されたが、刺された傷のため死亡した。

 パレスチナ保健省によると、容疑者はキリヤットアルバの近くにある村に住む男(19)。イスラエル当局は村を封鎖し、男の親族のイスラエル領内での労働許可を取り消すとともに、男の自宅を取り壊す手続きを開始した。

 パレスチナ自治区とイスラエルでは昨年10月以降、衝突や襲撃事件が相次いでおり、ヘブロンは一触即発の状況が続いている地区の一つ。一連の衝突ではこれまでにパレスチナ人少なくとも212人、イスラエル人33人、米国人2人、エリトリア人とスーダン人が各1人死亡している。(c)AFP/Michael Smith with Delphine Matthieussent in Jerusalem