【6月30日 AFP】米映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)は29日、同組織への加入を今年打診した683人のうち、半数は女性および非白人だったことを明らかにした。アカデミー賞(Academy Awards)を主催する同組織が掲げる多様性に向けた一環とみられる。

 アカデミーによると、新たに打診した人のうち、女性は46%で非白人は41%を占めるという。名簿には、アカデミー賞受賞者28人とノミネートされた98人が含まれており、最年少は24歳、最高齢は91歳。名簿の公開は、アカデミーメンバーや受賞者の顔ぶれに多様性が欠如しているとの厳しい批判を受けたことへの対応だ。

 今年のアカデミー賞では、主要部門にノミネートされた20人全員が2年続けて白人のみだったことから、受賞式のボイコットが呼び掛けられたほか、ソーシャルメディア上でも激しい抗議が起きた。

 だが、投票権を持つ6000人以上のメンバーを根本的に多様化するにはまだ時間がかかりそうだ。アカデミーによると、今年打診された人がすべて加入したとしても、男性メンバーは現在の75%から73%に、白人のメンバーは92%から89%になるだけだという。

 アカデミー理事会は、2020年までに女性やマイノリティーのメンバーを倍増するとしている。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT