■同じ英国出身の選手も期待するフェデラー戦

 ウィリスは29日、四大大会(グランドスラム)優勝17回、ウィンブルドン制覇7回のフェデラーと対戦する。フェデラーのウィンブルドンでの勝利数は、ウィリスよりも79勝も多い通算80勝。生涯獲得賞金も1億ドルの大台に迫っている。しかも舞台はウィンブルドンのセンターコート。ウィリスが普段から仕事場にしているウォリック・ボート・クラブ(Warwick Boat Club)の練習コートとは雲泥の差だ。

 それでもブローディは、スポーツでは想像すらできない予想外なことが起きると考えており、「フェデラーがこういう試合ではランキングはなんの意味も持たないと言っていた。おそらく彼も、マーカスのような選手と対戦するのは初めてだと思う」と話している。

「一筋縄ではいかないと思うよ。それがマーカスだからね。彼は相手に勝たせようとするんだ。だけどサーブは良いし、威力もあるからプレッシャーはきつい。個人的には、ものすごく面白い試合になると思う」

 マレーもまた、ウィリスはセンターコートでのプレーを楽しむだろうと話しており、「ああいったストーリーは、テニスの世界ではあまり目にしないね」とコメントした。

 マレーは「本戦に残った選手には誰にでも勝つチャンスがあるけれど、もちろん圧倒的に有利なのはロジャーの方だ。かなり楽に勝つんじゃないかなと思う」と語った。

「だけど、マーカスのプレースタイルはだいぶ古くさいからね。彼はサーブアンドボレーを多用する。スライスを多用して、かなりフラットなボールを打つ。手の使い方がうまくて、フィーリングがすごくいいんだ。それは昔からずっと変わらない」

(c)AFP/Dave JAMES