【6月28日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)は27日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第3シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、7-6、7-6、6-3でギド・ペラ(Guido Pella、アルゼンチン)を下し、2回戦へ進出した。

 今季は故障が続いているフェデラーは、通算7回の優勝を誇る今大会の初戦でリズムや自信を欠き、絶頂期の状態からは少し物足りない様子をみせた。

 2012年以降、四大大会(グランドスラム)のタイトルから遠ざかっている34歳のフェデラーは、2回戦で予選を突破したマーカス・ウィリス(Marcus Willis、英国)と対戦する。

「センターコートに戻れて最高の気分だと自分自身に言い聞かせていた。ウィンブルドンに向けて2月から練習に励んでいた」と明かしたフェデラーは、「楽しい試合だった。危ないところだったが、自分にはまさに必要な展開だったと思う」と試合を振り返った。

「大会が進むにつれて、体調が万全か分かってくるだろう。それは自分はおろか、誰にも分らない」

 グランドスラムのシングルスで通算303勝目を挙げたフェデラーは、マルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova、チェコ)氏の記録まであと3勝に迫っており、世界ランク706位のウィリスには302勝も上回っている。

 テニスコーチを務めている25歳のウィリスは、世界ランクで自分をはるかに上回るリトアニアのリカルダス・ベランキス(Ricardas Berankis)を破り、ウィンブルドンで初勝利を飾った。そのウィリスについてフェデラーは、テニス界にとっておとぎ話のようだと感銘を受けており、「彼の話題にはとても興味をそそられたよ。まったくの無名選手が現れるのは、このスポーツにとってまさに必要なことだ」とコメントした。

「彼と対戦することが本当に楽しみだ。彼にとっては大きな経験で、信じられないような出来事だろう。彼はテニスクラブでプレーしていたと聞いている」

 オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(All England Lawn Tennis and Croquet ClubAELTC)で史上最多8度目のタイトル獲得を目指すフェデラーは、2週間後に今大会のトロフィーを手にすれば、オープン化以降の大会最年長優勝記録を更新し、1972年に全豪オープンを制したケン・ローズウォール(Ken Rosewall)氏以降では、最年長のグランドスラム優勝選手になる。(c)AFP/Steven GRIFFITHS