【6月19日 AFP】イラク軍は18日、同国の都市でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が制圧していたファルージャ(Fallujah)の中心部を奪還し、IS残党の捜索を行った。イラク軍は次の目標として、国内最大のISの拠点、モスル(Mosul)奪還に焦点を当て始めているという。

 イラク政府はまだファルージャ全域を奪還したわけではないが、同市中心部の奪還は、「カリフ制国家」を宣言したものの過去数か月で制圧地域が大幅に縮小したISにとって最新の打撃となった。

 イラクのハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相は17日、ファルージャの主要政府庁舎にイラク国旗が掲揚されたことを受けてファルージャ奪還を宣言したが、ファルージャ北部のほとんどは現在もISの支配下にある。

 ファルージャ奪回作戦の司令官はAFPに対し、イラクのエリート部隊が現在「ファルージャ北部の解放に向けて進軍している」と述べた。同司令官によると、同市南部では現在、ファルージャがあるアンバル(Anbar)州の警察が指揮する部隊が、ISの残党と爆発物の捜索を行っているという。

 アバディ首相は昨年12月、アンバル州の州都ラマディ(Ramadi)をISから奪還したと発表したが、治安部隊が同市を完全に掌握したのは今年2月だった。ISは18日にラマディ地域のザンクラ(Zankura)地区を攻撃するなど、ここ数日ラマディ地域で大規模な攻撃を数回実行している。(c)AFP/Khalil al-Murshidi with Marwan Ibrahim in Kirkuk