【6月17日 AFP】深刻な経済危機に見舞われているベネズエラで今週、食料不足から死者の出る略奪行為が発生し、数百人が逮捕された。産油国ながら厳しい状況にある同国の政治的不安定さと困窮がさらに高まっているとみられる。

 北部のクマナ(Cumana)で14日、ベーカリーなど数十店で略奪行為があり、これまでに少なくとも4人が死亡した。

 クマナ商工会議所(Cumana Chamber of Commerce)のルベン・サウド(Ruben Saud)氏は「すっかり荒れ果てた状態になった。商店は在庫だけでなく調度品まで奪われた。完全に破壊された」と述べた。目撃者によると、バイクに乗った略奪者のギャングらが食料を運ぶトラックを襲ったのが騒動のきっかけだったという。

 クマナがあるスクレ(Sucre)州の知事は国営VTVテレビで、略奪に関与したギャングのリーダー3人を含む「400人以上」が逮捕されたと語った。他の町でも逮捕者が出たと報じられている。(c)AFP/Alexander MARTINEZ