【6月11日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)を代表するスーパースターから、新たなリオデジャネイロ五輪出場辞退者が出た。オクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)のラッセル・ウエストブルック(Russell Westbrook)とヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)のジェームス・ハーデン(James Harden)は10日、リオ五輪に出場する米国代表を辞退すると表明した。

 今季のレギュラーシーズンで1試合平均29得点、7.5アシストを記録したハーデンと、同じく1試合平均23.5得点、10.4アシスト、7.8リバウンドの成績を残したウエストブルックは、それぞれ声明を発表し、家族と相談した上で今回の決断を下したことを明らかにしている。

 ハーデンとウエストブルックは、ともにブラジルで流行しているジカ熱による健康被害の不安について言及していないものの、3大会連続金メダルを目指す米国代表を辞退するのは難しい決断だったとしており、機会があれば再び代表チームに加わりたいと述べている。

 米国代表が金メダルを獲得した2012年のロンドン五輪でもプレーしているハーデンは、「家族やロケッツ、信頼しているアドバイザーと何度も話し合った結果、ブラジルで開催されるリオ五輪に出場しないことをUSAバスケットボールのジェリー・コランジェロ(Jerry Colangelo)会長に伝えた」とコメントし、「悩み抜いた末の決断だった」としている。

 一方、プレーオフのウエスタンカンファレンス決勝でゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)に敗れたサンダーのウエストブルックは、「家族と話し合ったあと、リオ五輪に出場しないことを決めた」と明かし、「米国代表として出場した2010年の世界選手権と2012年のロンドン五輪は、自分のキャリアにおいて輝かしい実績の一つなので、簡単な決断ではなかった」としている。

 NBAを代表するスーパースターでは先日、ウォリアーズのステフェン・カリー(Stephen Curry)がけがと疲労を理由にリオ五輪出場辞退を表明した。そのほかにもサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)のラマーカス・オルドリッジ(LaMarcus Aldridge)、ニューオーリンズ・ペリカンズ(New Orleans Pelicans)のアンソニー・デイビス(Anthony Davis)、ワシントン・ウィザーズ(Washington Wizards)のジョン・ウォール(John Wall)、ロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)のブレイク・グリフィン(Blake Griffin)とクリス・ポール(Chris Paul)のリオ五輪欠場が決まっている。

 クリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)とカイリー・アービング(Kyrie Irving)は、シーズンが終了するまで五輪への出場可否についてコメントしないことを表明している。(c)AFP