【6月7日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)を代表するスーパースターで、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)に所属するステフェン・カリー(Stephen Curry)が6日、体調管理に専念することを理由にリオデジャネイロ五輪でプレーしないことを表明した。

 先週末の時点では、プレーオフ終了後に決断すると話していたカリーだったが、家族、アドバイザー、そしてチーム関係者と相談した結果、米国代表候補を外れる決心を固めた。

 28歳のカリーは声明を発表し、「何度も自分の心に問いかけ、家族やウォリアーズ、そして代理人と話し合い、ブラジルで開催される2016年夏季五輪の米国代表候補リストから名前を取り消すことを選んだ」とコメントした。

 カリーは現在、ウォリアーズでNBAファイナル連覇を目指しており、シリーズでクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)に2連勝しているが、ヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)とのプレーオフ1回戦では膝を負傷し、4試合を欠場する事態に見舞われた。

 五輪では一度もプレーした経験がないカリーは、「これまでの代表チームでの経験は、やりがいがあり、勉強になり、楽しいものだった。だから自分や家族にとって、とても難しい決断だった」と明かし、「だけど、足首や膝の負傷などいくつかの要因をふまえ、キャリアの現段階においては最良の決断だと確信している」と語った。

「母国を代表して、胸に『USA』の文字が刻まれたユニホームを着るのは栄誉なことだが、バスケットボールに関して自分の最優先事項は、体のケアに集中し、NBAの2016-17シーズンに備えることだ」

 出場が可能であれば代表入りが確実だったカリーは、ウォリアーズが今季のレギュラーシーズンで歴代最多の73勝を記録した立役者となり、自身も402本の3ポイントシュートを決めてリーグ新記録を樹立した。また、史上初となる満場一致でレギュラーシーズンMVPに選出され、同タイトルを2季連続で受賞した。

 リオ五輪については、ジカウイルスの流行を理由にほかのスポーツでも出場を回避する有力選手が続出しているが、カリーは今回の声明でジカ熱については一切言及していない。

 リオ五輪の米国代表チームは、今月中に最終メンバー12人まで絞られ、7月に米ラスベガス(Las Vegas)で行われる合宿に集結することになっている。(c)AFP