【6月11日 AFP】米刑事ドラマ「ザ・シールド ルール無用の警察バッジ(The Shield)」などで知られる俳優マイケル・ジェイス(Michael Jace)被告(53)が、2014年に妻を射殺した罪で10日、40年以上の禁錮刑を言い渡された。

 数々のテレビドラマや映画『フォレスト・ガンプ/一期一会(Forrest Gump)』への出演で知られるジェイス被告は14年5月19日、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)の高級住宅街にある自宅において、幼い子ども2人の前で妻を射殺し、先月31日、ロサンゼルス郡上級裁判所で第2級殺人罪の有罪判決を受けていた。

 量刑が言い渡される前、ジェイス被告は殺害した妻エープリルさんの家族に謝罪し、判事に向かい「私の行為はまったく正当化できない」と述べた。

 ジェイス被告は、殺人で15年~無期の禁錮、故意の銃器使用で25年~無期の禁錮の量刑を言い渡された。つまり最低でも計40年間、服役した後にしか仮釈放は考慮されない。

 検察側は陳述で「ジェイス被告は気分が変わりやすく、予測不可能で不合理な怒り方を示す暴力傾向のある人物」と述べており、この点は将来、仮釈放審査が行われる際には慎重に考慮に入れられるだろう。

 検察側によれば事件当時、夫妻は結婚して9年目だったが、浮気を疑われ別れ話を切り出していた妻のエープリルさんにジェイス被告は「執着」していた。裁判ではジェイス夫妻が当日、テキストメッセージを164回、交換していたことが明らかにされた。そのうちの1通でエープリルさんは「帰宅するのが怖い」と述べていた。

 エープリルさんは息子2人と野球観戦から帰宅したところで、ジェイス被告に玄関ロビーで撃たれた。裁判では息子のニーアマイア君(10)が証言し、フィットネスマニアだったエープリルさんに対し、ジェイス被告が「そんなに走りたいなら、天国へ走れ」と言って撃ったと述べた。

 ジェイス被告は02年に前妻のジェニファー・ビターマン(Jennifer Bitterman)さんと離婚し、11年には50万ドルの借金があるとして破産申請を行っていた。隣人によると被告は『ザ・シールド』のシリーズ終了後、新たな仕事を見つけるのに苦労していたという。裁判では、前妻のビターマンさんも検察側の証人として、生後6か月の息子がベビーベッドで泣く前で、被告がビターマンさんの首を絞め、殴ったと証言していた。(c)AFP/Frankie TAGGART