【6月9日 AFP】サッカー元ナイジェリア代表で、監督も務めたステファン・ケシ(Stephen Keshi)氏が、心臓発作により死去したと、8日に親族が発表した。54歳だった。

 ケシ氏は、2013年のアフリカネーションズカップ(2013 The Africa Cup of Nations)でナイジェリアを王者に導き、翌年に開催されたW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でも、母国をベスト16に導いた。

 アフリカサッカー界で世界屈指の知名度を誇るケシ氏は、元エジプト代表の故マフムード・エル・ゴハリ(Mahmoud El Gohary)氏と並び、選手と指揮官の両方で優勝を経験。

 現役だった1980年代半ばには、母国を離れベルギーやフランスなどに渡り、欧州リーグでプレーするアフリカ人選手の先駆けとなった。

 ファンの間では「ビッグ・ボス(Big Boss)」の愛称で親しまれたケシ氏。親族によれば、昨年12月に亡くなった妻のケイト(Kate)さんが埋葬されている、地元のベニンシティー(Benin City)で他界したという。

 伴侶を亡くして以降、悲しみに暮れていたケシ氏は「妻のそばにいるために(居住地の米国から)ナイジェリアに戻っていた」という。親族は、ケシ氏が「8日に再び渡米する予定だったが、心臓発作に襲われた」と説明している。(c)AFP/Samm AUDU