【6月5日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2016)は4日、女子シングルス決勝が行われ、大会第4シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)は、前回女王で第1シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を7-5、6-4で破り、四大大会(グランドスラム)初優勝を果たした。

 ベネズエラ生まれでセレーナより一回り若い22歳のムグルサは、自身初となるクレーコートの決勝の舞台でセレーナを撃破し、劣勢だとみられていた前評判を覆した。スペイン女子選手のグランドスラム制覇は、1998年に全仏オープンを制したアランチャ・サンチェス・ビカリオ(Arantxa Sanchez-Vicario)氏以来となる。

 そしてムグルサの優勝により、女子シングルス女王は3大会連続でグランドスラム初制覇となった。昨年の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2015)はフラビア・ペネッタ(Flavia Pennetta、イタリア)が、今年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)ではアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)がグランドスラム初タイトルを獲得している。

 全仏女王に輝いたムグルサは、「史上最高の選手の一人とグランドスラム決勝の舞台で戦うことができてとても興奮しています。完璧な決勝戦でしたし、とてもうれしい」とコメントしている。

「スペインのクレーコートで育ちましたし、私にとっては本当に素晴らしいことです。セレーナは本当にパワフルな選手なので、私はできるだけ激しく戦うことを心がけました」

 一方、シュティフィ・グラフ(Steffi Graf、ドイツ)氏に並ぶオープン化以降のグランドスラムでは史上最多勝利記録となる通算22勝目を目指していたセレーナだったが、これでグランドスラム決勝2連敗を喫した。

 セレーナは今後、通算6度の優勝を誇り、大会連覇がかかるウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)に照準を合わせることになる。

「おめでとう、ガルビネ。今日の彼女は本当に良いプレーを披露していた」と祝福したセレーナは、内転筋に問題を抱えていたことを明かし、「もっと良いサーブが打てたかもしれないし、リターンでたくさんのミスを犯してしまった。だけど、私は全力を尽くした」と語った。(c)AFP/Allan KELLY