【5月29日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2016)は28日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は6-2、6-3、6-3でアリャス・ベデネ(Aljaz Bedene、英国)を下し、16強入りを果たした。

 史上8人目のキャリアグランドスラムを目指すジョコビッチは、日没を直前にして勝利を収めた。

 直近の四大大会(グランドスラム)3大会で優勝を飾っているジョコビッチは、9度の全仏制覇を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の突然の棄権により、今大会での優勝の可能性が大きくなっている。

 大会が雨に見舞われたこの日、遅い時間の試合に登場したジョコビッチは、薄暗くなる中でも試合を続行したアンパイアに感謝の言葉を述べると、「今夜中に終わらせることが大事だった」とほっとした様子を見せた。

 現地時間午後9時30分ごろに試合を終えたジョコビッチは、大会主催者に対して、センターコートのコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)に投光照明器具を建てるよう求めた。

「徐々に暗くなっていった。ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)が、少なくともセンターコートやコート・スザンヌ・ランラン(Court Suzanne Lenglen)には照明をつけることを望む。つまり、グランドスラムには照明が必要なんだ」

「特に今後数日間の天気予報が芳しくないという事実も考慮すると、こういった状況の中では、すぐにでも照明が建てられることを願うよ」

「一日中待つなんて、選手にも、ファンにも大会主催者にとっても良くないことだ。僕はただ、今後物事がうまく進むことを願っているだけだ」

 コート・フィリップ・シャトリエは屋根の設置を計画しているが、完成は早くても2020年となっている。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)や全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)では照明下でのナイトセッションが一般的で、全米オープンのセンターコートであるアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)には今年から屋根が設置される予定になっている。

 またウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)のセンターコートにも照明が付いた屋根が設置されており、暗くなってもプレーを継続することが可能となっている。

 ジョコビッチは、準々決勝進出を懸けて、4回戦で第14シードのロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)と対戦する。(c)AFP/Dave JAMES