【5月25日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は25日、3日間の日程で訪問したベトナムで若者たちとの集会に出席し、ラップやマリフアナ喫煙などさまざまな質問に応じた。

 日本へと旅立つ前にオバマ大統領は、同国の商業と文化の中心地ホーチミン(Ho Chi Minh)で、自身のトレードマークとなっている若者たちとのタウンホールミーティングを開催。

 一党独裁体制を敷くベトナムの政治は不透明で、若者たちの声が聞き入れられることはほとんどない中、オバマ大統領が登壇する際には大きな歓声が起こった。

■ラップを称賛、アートの弾圧を批判

 ベトナムで最も知名度のある女性ラップ歌手の一人、スボイ(Suboi)さんは、金持ちになれば本当に幸福なのかと問いかけるラップを披露してオバマ大統領を歓迎した。

 オバマ大統領はスボイさんとのやり取りを気に入った様子で、ヒップホップについて「貧しいアフリカ系米国人の表現として始まった」ものだがやがて「世界的な現象」になったと称賛した。

 さらにオバマ大統領は、体制に批判的なアーティストたちを抑え込もうとすることの多いベトナムの権威主義的な指導者らをオブラートに包んで批判するような発言を行った。

「ラップが始まったころに、歌詞が攻撃的だとか失礼だとか、罵倒が多すぎるとかという理由で米国政府が『ノー』と言っていたらどうなっていたか、想像してほしい」とオバマ大統領は語り、「アートを抑え込めば、人々の最も深い夢と願望を抑え込むことになる」とコメントした。

■マリフアナ喫煙のうわさ、オバマ氏の若者時代

 参加者の一人は、オバマ大統領が若い頃にマリフアナを喫煙していたとするインターネットの投稿が正しいかどうかについて質問。

「それが真実かどうかわからない」とオバマ大統領は即座に返答し、「インターネットで読むことを全部うのみにしてはいけない」との警告を付け加えた。

 この質問は、父親の不在をきっかけとした反抗的な若者時代のことを思い出させたようで、オバマ大統領はさらにこう語った。「年を取るにつれ、不在の父親について思い悩むよりも、自分の人生にもっと責任を引き受けるようになるために何ができるか心配した方が良いと思うようになった」

(c)AFP/Jérôme CARTILLIER, Tran Thi Minh Ha