【5月17日 AFP】男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は16日、来月のクイッケン・ローンズ・ナショナル(Quicken Loans National 2016)で実戦に復帰したいと話したものの、報道陣が見守る中で3本のショットを池に打ち込み、復帰への道は険しい状況を露呈した。

 全米オープン選手権(2016 US Open Championship)の翌週に開催されるクイッケン・ローンズ・ナショナルは、ウッズの財団が協賛する大会としても知られる。

 昨年の手術以降、大会に出場していないウッズは、クイッケン・ローンズ・ナショナルでプレーしたいと語る一方で、ツアー復帰は体調面がカギを握ると強調した。

 この日、大会のイベントに出席したウッズは、報道陣に対して「体調? 良好だよ。ありがとう。子どもたちは具合が悪いけど、僕は大丈夫」とジョークを飛ばすと、「まじめな話、自宅でずっと練習していて、順調に回復しているところだ。(クイッケン・ローンズで)プレーしたいと思っている。実際どうなるかは、分からないけどね」と語った。

「その質問ばかり、いつも聞かれるよ。『復帰はいつ? プレーはいつから?』って、いつもその質問さ。分かっていたら、とっくに話しているよ。自分が何月何日にプレーできる状態になるのか分かれば良いけど、知らないんだ」

 全盛期のプレーからどれだけ離れているか物語る目安として、ウッズはコングレッショナル・カントリークラブ(Congressional Country Club)の名物となっているパー3の10番でティーショットの練習を行ったが、そのうち3本はグリーン近くの池に打ち込んでしまった。

 10年以上にわたり、男子ゴルフ界で圧倒的な強さをみせつけてきたウッズは、完全復帰を目指す中で、練習に適切なルーティンを組み込む必要があるとしている。

 メジャー通算14勝のウッズは、「以前はたくさんボールを打って、1日8時間とか、10時間、12時間くらい練習することもあった」とすると、「それは、もう無理だ。昔のように1日8キロとか、10キロ走るなんてこともできないよ。練習では、集中力に重点を置くことが必要なんだ。500本も続けてボールを打てないから、すべてのショットに全力を注がなければならない。短い時間で、たくさんボールを打つことが求められる」とコメントした。

 それでも、ウッズは改善の兆しを感じているという。

「より強く、しなやかなボールが打てるよう心掛けている。打球は良くなっているよ。自分のプレーは戻ってきている。問題は、それを持続していくことだけだ」

(c)AFP